2011年11月14日月曜日

大きな政府と小さな政府

会社の同僚達は頭がよい人間が多く、話していて面白いのだけれどもやはりコンピュータ会社の人間なのでサイエンスの話が中心になる。それはそれで面白いのだけれども、私としてはたまには liberal arts の話もしてみたいと思っている。
そう思っているところ、この夏、立て続けに経済関係について話を聞く機会があった。そこで考えたことをブログでも書いておきたい。
(この Google+ へのポストをベースにしています。

うちの会社には、Lady Gaga みたいな芸能人が来たり、政治家や有名な学者、宗教家がやってきてセミナーやインタビューをやるのだが、先月はバークレー大学の経済学教授、Robert Reich がセミナーを行った。
Robert Reich はクリントン政権時代の労働省長官でもある。2分15秒で分かるアメリカ経済の真実 (原題 : The Truth About the Economy)という movie clip も作っている。(とてもわかりやすい内容なのでぜひ見ることをお勧めしたい。

セミナーでの彼の要点はこういうところだった。

  • 米国の経済規模はここ30年で倍に大きくなっているのに平均賃金はここ数十年変わっていない
  • 女性や若年労働者、労働時間の延長で収入が増えているに過ぎない
  • 雇用が維持されているのは personal service (サービス業)だが、これは高等教育を必要としないし、賃金も安い
  • 最後の頼みの綱(resort)は政府支出
  • 税制改革、教育の拡充などで疲弊している中間層を救うことが必要
  • 中国や第三世界の成長は米国の成長を阻害しない。ゼロサムゲームではないから
  • 財政赤字が拡大した原因は経済全体の拡大による。政府支出によるものかは疑問
これに対して、私の抱いた感想は以下の三点だった。
  • 中間層の疲弊が米国の深刻な問題ということに異論はない
  • この国の経済が不振に陥っている原因は果たしてそれだけか、疑問に思う
  • 財政出動が本当に効果的なのだろうか。また、財政規律上本当に問題ないのだろうか
各々のポイントには賛成する点が多いのだけれども、彼の言う財政出動が有効というのはどうも信じがたい。
実際、同僚たちもその点について質問していた。Robert Reich は巧みにその質問を交わしていたのだけれども。

この二週間ほど後に、日本から友人Eさんがやってきたので、彼とソノマにワインを飲みにいったついでに、日本に今多いリフレ派への感想も含めてこの話を振ってみた。



Eさんが言うポイントは以下のとおり

  • リフレ派は広い意味での「大きな政府」派
  • 財政出動を強調する Robert Reich もリフレ派も広義の「大きな政府」派
  • 財政出動やリフレ政策によって景気が刺激されるという保証はない
  • むしろ、単に財政赤字を招くだけ
  • しかし、古今東西「大きな政府」派は理屈としてわかりやすく政治的に人気を獲得しやすい
  • 「大きな政府」を支持する人は、政府は万能でどんなことも解決できると信じている
  • そして、それができないのは政府や官僚が無能か悪意があるからと思い込んでいる
  • リフレ派は、症状と原因を逆に考えている
  • 心臓が悪くて血圧が上がっている人に、血圧低下の薬を打っても解決にはならないのと同じ

彼の意見を聞いて非常にすっきりした。
私はリフレ政策が有効かどうか疑問だったのだが、なぜリフレ政策が草の根的に受けいられてかは、上記で説明がつく。

「政府が景気対策をすれば、必ず景気が良くなる」と言う理屈は(たとえ間違っていたとしても)分かりやすいのだ。そして、人々は正しい理屈よりも、間違っていても分かりやすい理屈、そして希望のある理屈を信じやすい傾向がある。

たとえて言うならこういうことである。

病人がいる。この病気は現代の医療では治せない。小さなお医者さんは正直にこう言う。「あなたの病気な現代の医療では治りません。治療するのは金の無駄です。だから、全く何も治療しないのが一番です。」
このお医者さんの言っていることは科学的に100%正しいのだが、患者さんには決して好かれない。

一方、大きなお医者さんはこう言う。「私ならあなたの病気を完全に治せます。Yes, we can. 安心して下さい。我々にさえ任せれば、あなたの病気はたちまちのうちに治ります。今すぐうちの病院に入院してください。」これは完全な間違いだが、普通の人はなぜか大きなお医者さんを信用しがちである。
そして、食糧費を削ってまで高い医療費に使う。もちろん病気は治るわけがないし、栄養が不足する分、却って状態は悪くなる。

小さなお医者さんの言うことは論理的に100%正しく、大きなお医者さんが言うことは科学的には100%おかしいのだが、人々が大きなお医者さんの方を選ぶのは古今東西変わらない。

これはそのまま財政政策の小さい政府論と大きな政府論に置き換えても話が通じる。
大きな政府は、意味のない治療に時間と国の資産を使っている可能性が高いが、それでも人気がある。
(本当に大きな政府が意味が無いか、リフレ政策が無効かどうかは、経済学がまだ未熟な現代では分からないのだが。)

中世ヨーロッパでは、病気は血の過多が原因だと思われていた。
病人が死にかけると、お医者さんは言う。
「この病気は血が多すぎるのが原因だ。一か八かだが、血を抜いてみよう。」
そして、血管を切って何リットルも血を抜く。
もともと死にかけの病人から何リットルも血を抜けば患者は当然死ぬ。
現代の我々からすると、これはとんでもない愚行である。

しかし、当時の人達にとってはこれが科学であり、正しい行動なのである。
経済的に大きな政府への支持は、この中世ヨーロッパの医学に通じる気がする。

こんなことを話ながら、Eさんとソノマのワインを飲む。
この夏一番の至福、そしてリフレッシュの休暇だった気がする。



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